明日へ羽ばたく為に

 ここ連日、mixiやこのブログのアクセス数がやたら増えた。もちろん原因は鳥コン中止の件によるものだろう。鳥人間関係者でなくとも、この記事はどこかで目にしているのだろう。
 正直なところ、今回ばかりはどうしたらよいか分からない。OBとしてどう手助けできるだろうか、とも考えてみたいところだが、そもそもこんな辛い経験をしたことがないので、どう声をかけてみたら良いのかもわからない。だから、批判覚悟でせめて私なりに今考えていることを書きたいと思う。これはあくまでも体験していない者の考えることなので、なんの参考にもならないかもしれないが、私の目の届く範囲の誰かの気持ちが動いてくれれば……ということで。読んで不快になりそうな人は読まないでくれてかまわない。自分で読んでももうひとりの自分が批判しているような内容だ。






 まず、現役のみんなの気持ちを考えると、辛くて仕方がない。この辛さは我々24代が思うように飛べなくて、どこかで引きずっているものとは比較にならないほど大きいだろう。書類審査で落ちた、ならまだマシ。機体を評価されることすらないのだ。学生生活をかけてきた機体に対して、これ以上の屈辱はおそらくない。


 ただ、ひとつ疑問に思う。そこまでプライドを持って作ってきたはずの機体が鳥コンに出られないことがほぼ確定しているのに対して、なぜこの段階で記録飛行をやるという意見に固まってきているのだろうか。つまり、『もう少しだけ足掻いてみては』、と思うのだ。ただ足掻くだけじゃなく、本気で足掻いてみてもらいたい。もはやただのOBでしかない私が言ったところで反感を買うだけかもしれないが、もっと足掻ける場所はあるのではないだろうか。それは抵抗なのか、新たな道を見つけることなのかはわからないが、もう2歩ぐらいは先の戦い方があるような気がする。個人としても、チームとしても。

本当にこのまま引退する気なのか。
ここで諦めていいのか。

 足掻いたところで変わらないことのほうが多いだろう。結局ダメで、余計辛い想いをするかもしれない。でも、結果がどうであれ、『何もしないほうがマシだった』と思うことなど本当にあるだろうか?本気で戦って、それでもダメで行う記録飛行と、無理やり自分を納得させて、はじめからそれ目的で行う記録飛行では、同じ価値があるのだろうか。
 辛いからこそ、外へ外へ考えを広げていってほしい。一緒に戦い始めて2年が経とうとしているのに、なぜチームとして小さな考えしか浮かばない?なぜ感傷的になったり、どうにか辛いのを紛らわそうとするだけで『行動』に移そうとしない??

 ブログで悲しんでいたり、ぶつける場所のない想いを意味もなく撒き散らしている場合ではないだろう。本気で考えて戦わなければならないのは、まさに今しかないはずだ。あと1ヶ月も経ってしまえば戦う手段は激減する。署名を集めてみたり、企業に声をかけてみたり、なんなら教育機関を説得してみたりすればいい。学生チームを集めただけでもOBなどなどを考慮すれば軽く1万人を超える人が関わっている競技だ。ダメ元でも行動して行動して行動すれば何かが変わるかもしれない。


 『そんなの現実的じゃない』?では平和に記録飛行をすることが現実的なのか?私はそうは思えない。いままで賭けてきたものを思い出してほしい。その想いは、私が経験してきたものと何ら変わりはないはずだ。だからこそ言える。“まだ引くべき場所ではない”と。



 どのOB・OGも『頑張れなんていえないしなぁ』と言っている。私もそう思う。でも、言葉の意味としてどうとかは考えずにエールとして言うことにしよう。なんとかしてこの状況を打破してもらいたい。辛い過去になる前になんとしてでも。


“頑張れ”


※追記
ただ、読売テレビと対立することは避けたほうがいいと思う。考えがストレートすぎる人のために、念のため。いかに読売テレビを立てつつ、実現に向けるかが勝負のカギな気がする。